達也は幼い頃に母と別れ、ずっと父と二人暮らしだった。母の愛を知らずに育った達也だったが、優しく美しかった母の記憶は生きており、それだけが日々の支えだった。そして時は過ぎ、1通の手紙が届いた。なんと母から12年ぶりに会いたいとの内容だった。喜んで指定の温泉宿へ向かう達也は、母への憧れが恋愛感情へと変わっていることにまだ気づいていなかった。